――― Marky on the WEB

2004/11/30
ビルマの民主化


先日、出張会議ファシリテーターをしてきた。
つまり、ある団体の会議の進行役を、外部の人間である青木がやるというものだ。

日本では、結構めずらしい職種で、他にやっている人を見かけたことはないが、アメリカなどでは、普通の職業として知られている。
外部の人間が会議の進行役をすることで 
 1,会議にほどよい緊張感がうまれ 
 2,効率的・民主的な話し合いをすることができ 
 3,今後、その団体の話し合いの手法や組織体制が改善されてゆくきっかけとなる 
というメリットをもたらすことができる。

先日お手伝いしたのは「ビルマ市民フォーラム」というNGOだ。
http://www1.jca.apc.org/pfb/

ビルマという国をご存じだろうか?
軍事政権が国を牛耳ったいまはミャンマーと呼ばれている国だ。アウンサンスーチーさんの国といえばわかる人もいるだろう。国民の選挙で大半の議席を確保したにも関わらず、軍事クーデターにより政権が転覆してしまった国だ。選挙で勝っても政権が変わらないのでは民主主義もへったくれもない。

この国をあまりにもひどい状況を改善しよう、そして民主化しようと、国内外の心ある人たちが動いている。
ビルマの民主化のために動いている在日ビルマ人と、ビルマの大変な状況にこころを痛めた日本人とか協力して運営しているのが「ビルマ市民フォーラム」だ。そこの運営委員会の進行役をお手伝いした。

ひとくちにビルマ人といってもいくつかの民族やグループがあって、それぞれのリーダーたちも集まっていた。いずれもこだわりと強い意志のあるメンバーだ。演説をはじめると堂々としている(そしてやや長い)。日本人もおとなしいながら個性ある人が多く、弁護士、写真家、NGO職員など職業も多様な顔ぶれだ

僕としてもまったくはじめての経験だったが、日本語、ビルマ語、英語と3カ国語が飛び交う会議だった。日本語がわからない人、聞くことはできてもしゃべるのは英語な人などいろいろだ。僕もはじめは英語でついていこうとするが、会議の後半はあたまがこんがらがって英語では聞き取れなくなってきた。通訳の通訳とか、誤訳の訂正とか、通訳をかねたちょっとしたおしゃべりとかで、会議室はいつも、わいわいがやがやしていた。さすがアジアの国、下手なアイスブレイクなどをしなくても、わいわいがやがややるのは得意なのだ。

そのぶん、落ち着いて話を整理するのに、なんどか手こずったが、普段よりは効率的な会議になったようだ。
議論を整理するために、壁に模造紙をはって、出された意見を書いて整理していったのも、効果的だった。(こういうのを、ファシリテーション・グラフィックという)

会議の内容は、団体の過去の業績を評価し、強みと弱みを分析したうえで、今後の目標設定をして、来年度の年間計画をつくるというもの。相当大変な作業ではあったが、有意義な時間だった。僕としてもまだまだ会議ファシリテーターとして腕をあげたいと思った一日だった。

会議が終わったあとに「次回の会議も、ぜひ青木さん来てください」といわれたのはさすがにうれしかった。

小さな予算規模の団体だったけど、きちんと謝金もいただいた。ありがたい限りです。
これから、もっともっと腕をあげて、いろんな団体の会議に貢献してゆきたいと思いました。

せめてもの恩返しで、こうやって日記にビルマのことを書き、いろんな人にビルマの民主化に協力してくださるよう、よびかけたいと思います。
みなさん、ビルマの民主化、ならびに、ビルマ市民フォーラムにぜひご協力ください。WEBサイトで会員、寄付を募集しています!
http://www1.jca.apc.org/pfb/