――― Marky on the WEB
青木将幸ファシリテーター事務所

2006/2/4
床屋に何を求めるか?

ひさしぶりに床屋に行った。いっときの阪神の井川みたいに、うざったく、長くなっていた。髪を切りたいと思ってから1ヶ月ぐらい放置すると、誰でもそうなる。ここしばらく、自分の能力以上に仕事がつまっていて、床屋にも行けないでいた。そういうときはイライラしがちになる。

ヒマをみて床屋に行こうと思っていたら、名古屋で宿泊研修があった。

愛知県の女性センター「ウィルあいち」が主催する講座で女性グループのリーダー研修だ。リーダーシップのあり方やファシリテーションについて扱った。パワフルな参加者たちと楽しい2日間を過ごした。

コミュニティ・ユース・バンクmomoの西井さんに素晴らしい事例を紹介してもらった。momoは青年が運営する東海地域のNPOバンクで、A SEED JAPANの活動から派生して生まれた兄弟のような団体だ。

床屋に行く時間が出来たのは研修2日目の朝。ウィルあいちには、宿泊施設もセットになっているので、研修が始まる10:30までゆとりがある朝となった。ひとしきり仕事をすませたあと、外に散歩にでたら、床屋を見つけた。

主税町(ちからまち)という町にある昔ながらの床屋だ。まだ8時半だというのに、あの「くるくる回る看板」が回っていて、おそるおそる入った。中には60才の後半と思われる女性が一人。「やってますか?」と聞くと「はい」との答えなので、切ってもらうことにした。

自宅をかねているから朝早くから営業できること、この町の名前の由来や特徴、愛知万博の影響はどんなことがあったかなど、楽しいお話しを聞きながら、ざくりざくりとハサミが動く。何度か切れが悪くなったハサミが交換される。

途中で通学途中の小学生がドアをおしあけ、「おばちゃんオハヨー!」とだけ大声でさけび、すぐに出て行った。

しばらくすると、奥から店の店主らしき方がおいでになった。僕の推定では70才になってらっしゃるんじゃないだろうかという御仁だ。同時に、もう一人、客がはいってきて「かおそり!」とさけんだ。

店主に選手交代して、僕の髪は整えられた。久しぶりに顔や耳まで徹底して剃ってもらい、ごしごしと力強いシャンプーもしてもらった。ひとつ一つの作業が丁寧で、心がこもっている感じがした。たっぷり1時間かかったが、とてもとても、心地よい時間だった。こんな床屋ならまた来たいと思う。

いつのころからだろう? 僕は1000円カットに通うのが当たり前になっていたことに気がついた。おそらく、東京で仕事を始めたころ、あまりお金がなくて、散髪に何千円もかけられなかったころからの習慣で、ずっと1000円カットに通いつづけているのだった。身なりにお金をだせるような気分じゃなかったのかもしれない。

そして、今日、久しぶりに3700円という「まっとう」な金額を払い、昔ながらの床屋に入った。とても心地よい散髪だった。僕は心から礼を言って床屋を後にした。

切られたばかりの頭で、少し寒いなぁと思い、歩きながら
僕は30才を目前にしていることを、妙に感慨深く感じた。

年を重ねれば、いろいろなことが変わってくるのだと思う。
例えば、床屋に何を求めるか、ということとかも。

みなさんのなかには、年齢を経たことで変化したことはありますか?