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●私の100冊(本の紹介)更新:
2008年6月8日 9:13 pm
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青木将幸が、読んで、影響を受けたオススメ本の紹介です。いずれも持続可能で公正な社会をつくっていくために、必要なツールであると思います。 |
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●出来る奴ってけっこう口が悪いよな、と思ったときに読む一冊● たけし曰く、今の日本人に足らないのは、「悪口の技術」だとさ。
忙しいと自分のカラダとの対話がおろそかになる。僕の場合だと、軽く咳が出てきたり、目が真っ赤になったり、足の裏を押すと痛い箇所が出てきたりする。カラダが何かをうったえているのだと思う。そんなカラダのサインを著者の五木寛之さんは「身体語」と呼んでいる。カラダが萎えたり、屈したりするとき、病院で治療を求めるのではなく、自分自身と対話し、自分流の養生をすることの大切さを説いた貴重な一冊。五木さんは、重いものを持つときに、カラダに「いいかい?」と聞いてから持ち上げるそうな。さすがです。
どうしょうもなく、消耗し、むなしいとき、自分自身が無価値な存在に思えてくる。54才という歳を迎え、疲れ果てて家に帰った歌手・スーザン・オズボーンを迎えたのは、季節はずれに咲いた一本の桜であった。秋咲きの桜? そんなはずはない。それとも、狂い咲き? いや、それにしては長すぎる。6ヶ月もの間咲き続けた桜の奇跡から、あたたかい希望と自分自身への敬意を取り戻す写真物語。ちょっと疲れた人にオススメの一冊。
かぼちゃ島にすむかぼちゃ人の物語。のろまで、とんまなかぼちゃ人の暮らし、政治、経済、繁栄と公害、エネルギーの自給、福祉、教育などについて、包括的に、ほのぼのと描かれている。これこそまさに持続可能な社会のモデルではないかとも思う。なんといってもかぼちゃ人の世界観がおかしい。人生とは何か、幸せとは何か、社会とは何かを問いかける名作。ふと、かぼちゃ島に引っ越したくなる。 自分の子どもを授かってまもなく1年が経とうとしている。この間にいろんな試練と学びがあった。なぜこの子は私たち両親のもとに生まれてきたのか、どうやって子どもが親を選んできたのか、について、なんとなーくわかる胎内記憶についての1冊。たとえばこんな胎内記憶。
参加型・体験型の学習が流行るなか、体験をさせっぱなしにていないか? 体験すること、感じることを重視するばかりに、「教えること」をネガティブにとらえすぎ、それ放棄してしまっていないか。戦後の混乱から一貫して、中学校の国語の授業で参加型・体験型の単元学習を実践してきた大村さんとその教え子が描く、教育論。我々が、どこまで本気で教育に向かってゆけるのか、その態度が問われている。環境教育をはじめ、教育に携わるすべての人にオススメしたい。
死を目前に控えた人、ホスピスなど業務で死にたずさわる人が参加した伝説のワークショップ。筆者はこの5日間のワークショップを何百回と実施してきた。死と向き合うことは生と向き合うこと。本気で、その瞬間を生きるということ。心して人生を生きる覚悟を得られる一冊。
いや、やっぱり、こういう本が必要ですよ。
捕鯨問題にふたたび注目したい。クジラといえばグリンピース。その事務局長が書いた一冊。「クジラは哺乳類だから殺すのは可哀相だ」「クジラを食べるのは日本固有の文化である」「増えているクジラもあるから食べてもいいはず」「クジラを食べないと魚が減ってしまう」「IWCで票をかきあつめるためには、上手にODAでの援助をちらつかせてもよい」 さて、あなたが共感できる主張はどれ? 以外と知らないクジラ問題を、分かりやすく伝える一冊。もうすこし科学的説得力があるとよかったが、、、。クジラ観が深まってゆく、オススメの一冊。
上野千鶴子さんをご存知だろうか? フェミニズムの第一人者で、東大の肝っ玉教授だ。かつて国分寺市で開催されかかっていた上野さんの講演会を、東京都の教育庁が水面下で圧力をかけ、講師変更を促した言論弾圧事件があったが、それほどまでにマークされている人物がどんな人なのか、とても関心があった。この本は、その上野さんについて、東大で3年間ほど学んだタレント・遙洋子さんの体験エッセー。とても読みやすく、親しみやすい1冊。温かくも、厳しく、怖く、かつ、ある一面では少女のような上野千鶴子さんが描かれている。一見、難しそうな「学問」のことや、大学でのゼミの風景、ジェンダー、フェミニズム、社会学、女に対する抑圧、研究者の思考回路、テレビの裏側などについても自然に学べてしまう。「フェミニズム」と聞いただけで、「ケッ!」と思って、顔をそむけたくなる男性でも、きっと楽しく読めるオススメの一冊。
世の中に独立開業のために書かれた書籍はたくさんあるが、やたら役所の書留説明的だったり、難しいマネジメント理論だったりして、意外と役に立たない。そんななか、これが一番実用的なことを書いてあるのでオススメ。
しかも、文章はすべて関西弁。たとえばこんな感じです。
世界的に有名な白保のサンゴ。その魅力と、海と暮らす人々の姿が数百枚の写真で語られている。見ていてため息がでるような一冊。実はこの白保地域に石垣新空港をつくる計画があったそうな。地元の方々や海を愛する人、WWFなどのいろいろな運動の結果、その予定地は移動して別な場所になったそうだが、そこにつくったとしても赤土流出や希少動物のすみかを壊すなどの問題が指摘されている。都会に住む人は気軽に、「南の島に行きたーい!」と思うものだが、その飛行機が降り立つ場所からして、いろいろな課題があるものだ。なにをするにせよ、裏側を少し学んで、現地で生活している方々や、様々な生物へのリスペクトを忘れないようにしたいと思った一冊でした。 ●「いったい何のためにこんな政策があるの?」と疑問に思ったときにオススメの一冊● 専門家はいつもこう言う。 ●孤独になったとき、オススメの一冊● なにかと否定的にとらえられがちな「孤独」であるが、実はたったひとりで静かに過ごす時間が子どもの内的な成長には必要不可欠であることを、短いストーリーで綴った名作。とくに、暖炉の前で毎朝毎晩1時間づつ、神の御声を聞いてすごすおじいちゃんのそばに、そっと子どもが寄り添って耳を澄ますストーリーは印象深い。著者曰く「わたしたちは、だれでも、自分が子どものころ、ひとりでいるときに感じた喜びの記憶を、心の奥深くに、大切にしまっているのではないでしょうか。」とのこと。心静かに読みたい一冊。
信長、家康、武田信玄など戦国時代の名将に仕えた人たちの物語。「主に仕えるということは大変だ」というセリフが何度となく出てくる。なかなか引退しない頑固な老戦士の父親、無理な籠城を続ける城主、ささいなことでキレまくる殿様、怖い信長にひょうひょうと逆らって寺を焼かれてしまう住職など、大変な上司につかえることの気苦労や、「はぁー・・・」というため息を描いた歴史短編集。はっきりいって、面白い。すばらしい一品。呼んでいて爽快になるし、彼らと一杯呑みたくなる。
原題は「We have to talk」。もしも近しいパートナーの女性に「ねぇ、話したいことがあるの」と言われたら、どう思うだろうか? 世の男性のなかには、それだけで、なにか、ぞくっとしたり、ひやっとするかもしれません。男と女の人間関係の持ち方の違いについて、何百回ものワークショップを経て分かったことについて、わかりやすく書いている素晴らしい本です。「どうして、男は黙っているの?」「どうして女は、パーティーなどのわかれ際に長く時間をすごすの?」という普段感じている疑問が、氷が溶けるように分かり合えてゆく感じがします。男女間でこういうワークショップがあれば、家庭内暴力とか離婚とかは減ってゆくだろうなぁと思う傑作。
「私はリーダーに向かない」と思っている人は多い。そんな人でも、ひょんなことで、長のつく役割が回ってくることがある。どうしたらいいんだろう? そう思ったときはこの本を読んでみてください。NPOのマネジメントについては、ドラッカーをはじめ難しい本はたくさんありますが、あまりに難しいと読めないし、実践もしにくいものです。その点、この本はとてもわかりやすい文体で、団体の運営の仕方、目標の立て方、役割分担のポイント、次のリーダーの育て方などを豊富なイラストを交えて紹介しています。僕もこういうシンプルな本を書きたいです。
サッカーの日本代表監督になったイビツァ・オシム。背が高くてがっしりしたおじいちゃん。彼の発言や語録が面白い、とは聞いていたが、この本を読んで、僕はうなった。うーん、すごい。この人には、深い歴史と哲学がある。サッカーは誰のために、何のためにあるのか、というのを考え抜いている。そして、自分の発した言葉がどのように受け取られるかを考え、慎重かつ、お茶目に言葉を選んでいる。
「立国構造を考える時期に来ている」 僕が環境問題や社会問題に関心をもってから、気づいたことがある。それは、いろいろな問題の根本原因は、この国の立国構造にある、ということだ。国がどうやって成り立ってゆくのか、という構造そのものを作り直さないと、色々な問題は解決していかない。日本の林業が上手くいかないのも、日本中の河川がコンクリートで固められるのも、なかなか地球温暖化防止が上手くいかないのも、根本的には、今の立国構造に原因がある。
●ファシリテーターのあり方を考える上で、オススメの一冊● 衝撃の一冊。僕が敬愛している橋本久仁彦さん(クニちゃん)から教えてもらった。北アイルランド紛争のなかで、お互いに憎しみあう存在になってしまったカソリックから4人、プロテスタントから5人の参加者を招き、エンカウンターグループを実施した記録である。僕もエンカウンターグループがどういうものか、まだ体感していないのでわからないが、「建前」や「立場」の話し合いではなく、人間としての対話、不意な出会いのある、話し合いの場である。それを進行したのが、カール・ロジャースと、パトリック・ライス。お互いに憎しみ会った存在が、ある瞬間に同調するシーンが見られる。
DV=ドメスティック・バイオレンスという言葉になじみがあるだろうか? 夫婦や恋人の間でふるわれる身体的、精神的な暴力のことだ。「今どき、自分のパートナーに暴力をふるう人なんて、そうそういないだろう」と僕は思っていたけれど、実はそうでもない。2000年2月に実施された総理府の全国調査によると、女性の4.6%、およそ20人に1人が「命の危険を感じる暴行を受けている」という報告がなされているから、びっくりだ。20人に一人ということは、うちのマンションにいても不思議ではない。この本は、DVの被害者を、支援する人のための専門書だ。アメリカ的で、マニュアル的で、超専門的な本だけれど、とても大切なことが書いてある。例えば被害者の妻や母親としての態度を責めない。「あなたが、母親としての仕事をしっかりしてないから彼がなぐるんじゃないの?」という心ない発言が、二次被害を生む、などと書いてある。ファシリテーションやコーチングなどのスキル習得が流行しているが、そのスキルを、本当に苦しんでいる隣人や友人のために活用しようという人はどれだけいるのだろうか? そんなことを考えさせられた、すばらしい一冊。
●書く力をつけたい人に、オススメの一冊● 僕は具体的な本が好きだ。「文章の書き方」みたいな本はたくさん読んできたが、ここまで具体的に「売ること」に専念した「書き方」の本はない。せっかくよい商品をつくっても、売れなければしょうがない。せっかく面白いイベントを企画しても、人が集まらなきゃしょうがない。そんな経験したことありませんか? 魅力ある広報文づくりは、誰しも悩むもの。そんなときは、この本を読んでください。無味乾燥な広報文をやめて、読む人の共感と行動を生む躍動感のある広報文をつくりましょう。
●理屈が好きなにオススメの一冊●
いやぁ、面白かった。僕は野球はやっても下手くそなのだが、野球観戦が好きだ。阪神タイガースのファンで、阪神戦をやっていると必ず見ている(東京ではほとんどやってないが)。野村監督は3年間阪神の監督をやったが、ずっと最下位だった。でも、次の星野監督になって優勝した。通常、星野さんの優秀さが目につくところだが、星野さんは、「野村さんが基礎をつくったからだ」といったようなことを言っていた。 「がんばっている日本を世界はまだ知らない」 枝廣淳子+ジャパン・フォー・サステナビリティ 著 海像社 ![]() 環境問題や社会問題に関わっていると、つい外国に目がゆく。スウェーデンはすごい、ドイツは進んでいる、アメリカではこうだ、などなど。もちろん外国の素晴らしいところもあるが、日本もけっこうやっていたりする。意外と持続可能な社会に向けた先駆的な取り組みや世界に発信すべき事例が日本にある。また、日本の古来の生き方や考え方、里山での暮らしなどはもう一度見直す価値がたくさんある。そんな事例を英語に翻訳し、世界に発信しているJFSの力作。世界中から「日本にこんな事例があるなんて!」と驚きのメールがたくさんきているようだ。
※この本には、続編もあります 会議関連の本の決定版としてオススメ。これまで読んだなかでも、スピード感、わかりやすさともにある最高の一冊。(僕が書いている連載の文章だと、こまかな手法論とかが多すぎて全体像がつかみにくいのも反省した)。僕もある側面では、こういう会議を目指している。ぜひこの手法で会議をしてみたい!と思わせる魅力ある一冊。
前半2章は著者のビジネス体験を書いているので、「自慢話みたいでいやだ」と評価した知り合いもいたが、僕はこういうハチャメチャな人生を送っている人が好きなので、それなりに面白かった。 アイデアを出し、企画をつくってゆくための「考える道具」をわかりやすく紹介している。ブレーンストーミング、マインドマップなど僕にもなじみのある手法が21個紹介されている。なんといっても紹介が分かりやすいし、「じゃぁやってみようか」という気持ちになる一冊。ここまで分かりやすいと売れるのも納得。マンダラアートという手法が目新しかったので、ぜひ活用したいと思った。
最近、学校教育のことについて考えるようになった。よい社会をつくるためには、よい教育をすることが必要不可欠だ。なかでも、学校教育は重要な位置を占めている(にも関わらず、よく分からないことが多い)。
この本は、ラジオDJとして知られる山本シュウさんが体当たりでPTA改革に乗り出していった体験談だ。涙あり、怒りあり、突拍子もないアイディアあり、と面白い一冊。運動会を音響抜群にして楽しくしたり、PTAの会議を熱く紛糾させたりしている。丁寧なことに、《PTA役員のための挨拶の極意》という付録までついている(これが相当に役に立つ)。学校の先生に文句を言ったり、逆に頼ってばかりにしないで、大人が本気で後ろ姿を見せてゆく道があるのだと伝えている。読むと勇気が出る、素晴らしい本だ。 僕が北欧のことを学んだ1冊目。風力発電の国デンマークと、国民投票で原発を撤廃することを決議したスウェーデンという北欧2国に注目している。世界が注目した「化石燃料ゼロ宣言!」をしたスウェーデンのベクショー市、持続可能な社会になることを宣言したゴッドランドをはじめとする島々の紹介、両国のエネルギー政策の未来像などを詳細に報告している。この2国がどういうプロセスを経て、エネルギーデモクラシーを起こしていったかを解説している力作。すばらしいです。
デンマークにおいて、20年前に書かれた歴史的な一冊。デンマーク社会に大きな選択をせまった本として知られている。「私たちは、高エネルギー社会にすみたいのか、低エネルギー社会にすみたいのか」という根本的な問いを、中学生にも田舎の農家のおいちゃんにもわかる言葉で問いかけた歴史的一冊。飯田哲也さんが強く影響を受けて、日本語に翻訳なさった。日本は、いまこそこの本を読むべきタイミングにあると強く感じる。
デンマークが環境国家にシフトしていった原点は、そもそも、民衆のための民衆による教育の場=フォルケホイスコーレにあると思う。例えば、そこで原発や環境問題の議論をしていくなかで、風力発電への本格的な取り組みが出てきたそうな。この本には、ディスカッションを通じた自由な教育プロセスについて書いてある。共に暮らし、共に学ぶ教育スタイルの実践例として、民衆の学校・フォルケホイスコーレの歴史に注目したい。それは、どんな年齢になっても、また学びたいと思えば学べる空間。単位や資格はいっさい与えず、成績もつけない「生のための学校」なのだ。
北欧的エコ生活を紹介した1冊。スウェーデンの人がどうやって環境教育を受け、どうやってエコ生活を快適にしているかを伝えている。日本の「あれはだめ、これはダメ」的環境キャンペーンが窮屈であったり、日本企業の場当たり的な環境対策では実際の改善が起きないと、厳しく指摘している。北欧流環境対策・環境教育の根本的な思考や、環境問題の入門的な捉え方を解説する1冊。
ガンジーの考えをインタビュー形式でわかりやすく伝えてくれた素晴らしい本だった。ガンジーが、なぜ国産品を買う運動「スワデシ」をしたのか、なぜ自分たちの衣類を自分たちでつむぐことを提唱したのかがよくわかる。ガンジーは、貧困は、機械で大量生産をしてもなくならないと指摘している。身の回りの物を自分たちの手でつくることが根本的な社会変革なのだ。
熱く語りかけるガンジーの運動スタイルや、運動の失敗を直視する姿勢などにも心が打たれた。「なんだか偉い人」としてとらえていたガンジーについて、具体的なイメージが湧いた素晴らしい一冊。 今から150年前、近代化し混迷しつつある社会<アメリカ>と、人間の生き方を見つめ直すために森での生活をした人がいる。当時27歳であったヘンリー・D・ソローだ。ソローは2年と2ヶ月の森での生活で、自分の家をたて、自分の畑を耕し、散歩をし、古典を読み、社会を観察した。そこでの観察と実践の記録がこの本だ。明治時代から日本語の訳されること18回。こんなにも色々な人に訳された本もないのではないか! というのも詩的な表現が多く、日本語で理解するのが困難なため、多くの人が手には取るが「誰もが途中で挫折する名著」であったのだ。
そこで、昨年、動物学者の今泉さんがとても分かりやすく翻訳した。僕にもするする読めた。何度も何度も繰り返しよみ、6ページにわたってノートに金言を書き写したほどの一冊。 これからの社会と人間をじっくりと見つめ直すには最適の一冊。 あまりの感銘を受け、2月17日に、エコのもりセミナーというプロジェクトの一環で、ソローに関するシンポジウムを開催するまでにいたっている。その名も「持続可能な社会は森の生活から」というもの。 近々以下のサイトで開催概要が出るので、ぜひ足をお運び下さい。 http://eco.goo.ne.jp/education/eco_seminar/index.html NPOの運営に関する本が増えている。ピントのはずれたものや、法人設立の手続きのみに特化したもの、実戦活動をしていないのにさもわかったように書かれたものなど、玉石混淆でハズレ本も多くある。そんななか、読みやすく、しっかりとした本に出会えた。著者は福祉や子ども劇場などの分野で活動してきたNPO界のリーダー。「みんなで仲良く」よりむしろ「腹をくくって、しっかりと」団体を運営したい人にはオススメの一冊。NPOにまつわる常識をくつがえし、NPOの本質的な事業のつくりかた、NPO流のマーケティングの考え方、リーダーがもっていたい心などを、読みやすく書いてある秀れた一冊といえる。
「企画のつくり方、企画書の書き方でよい本はありませんか?」という問い合わせに対して、なかなかよい答えがなかった。どの本も、企画書の体裁の整え方や、表面的な整理の仕方、一般的な手順に終始していて面白くない。企画の本質とか、企画書の本分や、本当の意味での心得が描かれていなくて、もどかしい思いだった。僕自身、企画に関する本「森林環境教育プランニング事例集」を書いてみた経験はあるが、本当の意味でのミソやコツが描けているかというとまだまだ不十分。
そんななか、素晴らしい一冊と出会った。著者は日本総研や社会起業家フォーラムの設立に関わったシンクタンク系の人だ。スムーズに読める、言葉に重みがある、腹を据えて企画をつくってみようと思える貴重な一冊。ずばりと言い切る文体が心地よく体に響く。 僕がこの本を知ったのはNPOマネジメントという雑誌に紹介されていたからだ。僕が尊敬する加藤哲夫さんという人が書いている文章のなかで、NPOを立ち上げようとする人と、NPO活動がなかなか広がらない人の両方にオススメする一冊だとあった。
読んでみるとまさにそのとおり。今、公務員や会社員をやっていていたとしても、無理にその勤め先をやめなくてもNPOの立ち上げや、起業には携われるんだという勇気が沸いてくる。文体は読みやすく、多くの失敗例と成功例に富んでいる。事業を展開してゆくうえでのインターネットの使い方や、文章の書き方まで参考になる。 僕はよく「どうやってファシリテーターとして独立できたんですか?」という質問を受けるが、これまではうまく答えられないでいた。が、この本を読んでわかった。僕が独立してきたプロセスは、ここに書いてある週末起業のプロセスなんだと。会社員でありながら、自分のやりたいことを事業として育ててゆこうとしてきた日々がありありとよみがえって。 職場に一生縛られるのではないカタチで、自分の夢ある事業実現を叶えたい人を応援する、すばらしい一冊。 本来は引くべきドアを、間違って押してしまい、開かなかったことはあるだろうか? 電話の取り次ぎをするときに「保留」をしないといけないのに、回線を切断してしまったことはないだろうか? こういう日常的なミスを犯すと、人は「私が悪いんだ。私はこういうのは苦手なんだ」と自分を悪くするくせがあるとのこと。しかしこの本を読むと、それは利用者が悪いのではなく、その製品のデザインが悪いのだということに気づく。製品をつくった言い分としては「マニュアルを読めば書いてある」というが、たいていの人はマニュアルなんて読まないし、仮に読んでもわかりにくいマニュアルが多いものだ。よいデザインというものはマニュアルなどなくても、その利用方法が分かるように作ってあるものである。
いったい、モノは誰のためにつくるのか? 利用者の立場にたって想定したモノづくりや、コンピュータづくりや、社会づくりがいかに重要かを痛感する重厚な一冊。 企画をする人、政策をつくる人、WEBサイトをつくる人、デザインをする人などは必読の一冊だと思います。 どんなことであれ、行動を起こすことは勇気のいることだ。この本はそんな勇気を出した人の記録だ。なかでも僕が感銘を受けたのは森田三郎さんだ。自分がかつて遊んだ干潟が、ゴミ捨て場のような状態になってしまったことに気づいた森田さんは、単身ゴミを拾い始める。周囲の不理解や、罵倒や、脅迫や行政からの圧迫にも負けずに、干潟のゴミを拾いつづける森田さん。数年ののち、ようやく一人、二人と協力者があらわれ、しだいに社会的に認められるようになってくる。ゴミを拾いはじめて十数年たって、ようやく、その干潟は国や県や国際社会にその重要性を認められるようになった。「仲間がいないから社会を変えられない」「周りが理解しないから動かない」のではない。たった一人の行動から社会は変わってゆくのだという勇気を持たせてくれる一冊。
環境問題に関する本は数あるけれど、そのなかでもこの本は素晴らしい。
基本的に、信頼できるデータのみを使用して、文章が組み立てられている。これはとても大切なことだ。環境問題を論ずるひとはたくさんいて、なかにはいい加減なデータや、極めて主観的なデータをつかって文章を書いていることもある。 例えば、電力関係の会社が出す「環境問題の本」は、「電気はエコロジーです」と書き、ガス会社が絡んでいる「環境問題の本」は、「ガスはエコロジーです」と書く。ある本では「塩ビはなくすべきだ! ダイオキシンが出る!」と主張していて、別の本を見ると「塩ビは意外と環境にやさしいものだし、他の物を燃やしてもダイオキシンはでることはでるのだ」と主張している。 それぞれ、自分たちが信じるデータを使って論じているわけだけれども、受け取る側としては、とても混乱する。 その点、「地球環境キーワード事典」は、読み手が混乱しなくてすむ本だ。なぜ地球が温暖化し、なぜ酸性雨がふり、なぜオゾン層が壊れるのかが明快にわかる。どういう取り組みがされていて、どこまで進んでいて、これから何をすべきかが見通しやすい。地球環境問題の全体像を、ヒステリックではなく、どこかの業界に偏るわけでもなく、しっかりと把握するには一番の一冊。 ゼロから何か事業をたちあげようとおもったら、こういう柔らかい本を読むのもよい。ソニー銀行というまったく新しいスタイルの銀行をつくるなかでの笑い話や苦労話を、とっても読みやすい文体で教えてくれる。「あのー、銀行をつくりたいんですけど」といって金融監督庁の役人に話すシーンなどは、まさにその窓口に僕もいるんじゃないかと錯覚するほど引き込まれる文章になっている。著者は、ソニー銀行の創設者。いろんな苦労をのりこえながらも、楽しく、笑いあふれる前向きな職場なのかなぁ、と勝手に想像してしまうほど、柔らかくて、楽しくて、前向きになれる一冊。
20世紀という時代。この100年間に、僕たち人類が犯してきたさまざまな「愚行」をリアルな写真で切り取っている。あまりにもリアルな情景に、ときどき目を背けたくなる。しかし、目をそらしてはいけない。B52による空爆も、土壌中に無造作に捨てられる低レベル核廃棄物も、動物実験にさらされる哀れなサルも、印鑑などのために密漁された象牙も、ゴミの山も、捨てられた大量の農産物も、みんなみんな人間が引き起こしたものだ。
環境問題というものを、どうとらえ、どう行動していくか、その思想についてふれた本。「ソーシャルエコロジー」「ディープエコロジー」「グリーンコンシューマー」「反グリーンコンシューマリズム」「エコフェミニズム」「バイオリージョナリズム」などを説いた原著のエッセンスを55も紹介し解説を加えている。また、「沈黙の春」「成長の限界」「ガイア仮説」などの有名な思想書からの抜粋もあれば「アースファースト!」という強烈な環境保護団体のアクションの方針を書いた文章もある。環境問題のとらえ方にも色々あるんだなぁ、自分はどう対峙しようかなぁと考えを深めるのに役に立つ一冊。
少し、冷静になって、自分たち人類がどういう生き方をしていくべきかを考えるのに役に立つ一冊。
ゼロから何か事業をたちあげようとおもったら、こういうパワフルな本を読むのがよい。アントレプレナーは起業家という意味で、この本は独立したりこれから起業する人にとってバイブルになっている本だ。企画書の書き方や、アイデアの出し方、探している人との出会い方など実利的で勇気づけられるお話しがたくさんはいっている。基本を学び、また実践のあとに読み返すべきよい一冊。 ●エコロジーで食べていきたい!と思ったとき、オススメの1冊● お茶の水<GAIA>をご存じだろうか? 日本のオーガニックショップのさきがけともいえるこのショップを立ち上げたのが日野雄策さんだ。日野さんはその後、日本各地のオーガニックショップの立ち上げに関わり、多くの社会起業家を育て、アドバイスしている。そんな日野さんの生き方の原点、GAIAの立ち上げ苦労話、売れるオーガニックショップの秘訣、木頭村の地域おこしの話し、あたらしい働き方の提案などを具体的な体験談を通じて学ぶことができる。深刻な環境問題を深刻な顔をして伝えるのではなく、具体的な商品や店頭でのコミュニケーションを介して伝えることを学べる意味深い一冊。
※日野雄策さんをおまねきしたシンポジウムを9月10日・アムラックス東京にて開催します!また、日野さんとともにディスカッションした記録が、ちかじか環境goo上で公開されます。 詳しくはhttp://eco.goo.ne.jp/eco_seminar/index.htmlをご覧下さい。 社会起業家(ソーシャルアントレプレナー)。社会問題を解決するタイプの事業を興していく人のことだ。環境、医療、福祉、教育など多様なシーンで社会サービスを提供している。単なるボランティアとも、経済的利益だけを追求する起業家とも、違う、新しいアプローチだ。
だれしもが、「社会の役に立ちたい」と思う。しかし多くの人は「それでは食っていけない」と思いこんでいる。そんなことはない。社会にいいことをして、かつ食べていける道が必ずあるはずだ。そんな視点で学びの多い一冊。 ※後日談・・・エコのもりセミナーの仕事で、実際に著者にお会いして、ぜひこの人を招いたシンポジウムを開催しよう!と思いました。9月10日にアムラックスホールにでシンポジウムを開催します。近々、http://eco.goo.ne.jp/eco_seminar/index.htmlにて詳細を発表します。 関心のある方はチェックしてください! 今年は「ファシリテーターの年」と著者の中野さんは言う。全くその通り。今年はファシリテーターという人が注目され、一般化していく年だと思う。僕自信もファシリテーターに関する事業を拡大していきたいと思っている。この数年でファシリテーターをめぐる環境は大きく変わって行くだろう。個人的には、日本に3万人ぐらいのプロ・ファシリテーターが出現している状況を、自分が生きている間に作っていきたいと思っているぐらいだ。そんななか、この本の役割は大きい。誰が読んでもわかりやすく、かんたんにファシリテーターという人の役割と、ファシリテーションということがどういうことなのかを伝えてくれる、この分野で最高の一冊。本を手にして1時間で読んでしまい、すぐに著者に「こんな本をだされて、くやしい!と思いました」とメールをうってしまったほどの本。
「森なんて消えてなくなってしまえ!」なんて思っている人はそうはいないんじゃないかと思う。でも確実に森林は消えてなくなろうとしている。たとえあなたが木を切らなくても、日本人の紙の消費は世界平均の5倍を越え、必然的に世界中の木を切っていることになっているのだ。
僕たち日本人は木造住宅を20年ちょっとで使い捨てしている。選挙のたびに熱帯材をつかったパネルを使い捨てしている。 そんな僕たちのライフスタイルを変え、森林と共生する世紀にしていこう。森林問題の全体像をつかみ、「紙」「家具」「住宅」という三つの商品を切り口にどうすれば森を壊さない生活ができるかを、具体的に伝える本だ。ぜひ読んでほしい。 ◆この本は以下ののサイトで購入できます! http://www.jca.apc.org/~aseed/shopping/seedshop.htm まずは、心の中に「自分事務所」を設立しよう。川嶋さんはそう呼びかける。「仕事をください」なんて情けないことをいわないで、「自分が考える仕事をカタチにしてみようよ」と、呼びかける。今、ようやく、インタープリターという仕事が職業として成立しつつあるが、川嶋さんが活動をはじめた当時はそんな肩書きで仕事をする人は日本にはひとりもいなかった。新しい事業、新しい仕事、新しい業界をつくっていくうえでの、いろいろな人との出会いや試行錯誤を、肌で感じることができる本。僕がもっとも尊敬する人のひとりである川嶋直さんの、楽しくも厳しい人柄がつたわってくるすばらしい一冊。
●自分の文章じゃ「伝わらないなぁ」と感じたとき、オススメの1冊● 『絵くんとことばくん』 天野祐吉・文 大槻あかね・絵(福音館書店) 月刊「たくさんのふしぎ」のシリーズには大人が読んでも勉強になるものがある。この絵本は、小学校4年生の男の子が、お母さんにむけて「おこづかいを増やして!」とうったえるポスターをつくっていくお話しだ。どうやったらお母さんにつたわるんだろう?と考えていろいろなポスターをつくっていく。直接的に「ふやせ!」と言うだけでは伝わらないことを、「絵」くんや「ことば」くんと相談しながら学んでいく。結局15パターンのポスターをつくり、おかあさんにベストな一枚を見てもらえるようにするわけだが、そのなかでコピーライトの仕方、イラストの使い方、人への伝え方の本質を学ぶことができる貴重な一冊。
日本たばこ産業(JT)のマナー広告集。たばこのマナーを改善するためにはまじめくさって「たばこをポイ捨てするな!」と説教するのではなく、冗談まじりに伝えたほうが伝わる。お花見でのお作法、夏祭りでのお作法、海辺でのお作法、鍋処でのお作法など、日本人の生活習慣や季節事は行事にあわせて、行事を楽しむテクニックと同時に、たばこ好きの「大人のマナー」を教えてくれる。僕はたばこを吸わないが、こういう伝え方を身につけていきたいと思う一冊。
「あれもほしいこれもほしい」「やすいからどんどんかっておこう」と、スーパーで買い物しているところから始まる。「あまったからぽい」「あきたからぽい」「こわれたからぽい」「まだつかえるのにぽい」とわたしたちは捨て始める。「めんどうだからぽい」「うれのこったからぽい」「じゃまなゴミをぽいぽい」。 「ゴミあつめのくるまがみんなもっていってくれる」「ゴミはもやせばなくなるの?」と、ゴミ収集車が登場する。「もえたあとの灰はどこへゆくの?」「いろんなまちから灰をつんだトラックがやってくる」「やまのなかのおおきなゴミすてばをめざして」そして、「ゴミすてばからどくのみずがしみでてながれていく」。どろどろの最終処分場の絵。 東京にある「日の出最終処分場」のすぐそばにすむ作者のどろどろとした思いがこもった作品。僕たちの暮らしを、理屈じゃなくて変えていこうと思う必読の一冊。 「1人でもやれる」と勇気づけてくれたのは森田三郎さんだ。直接お会いしたことはないのだが、この本を通じて僕は1人でもこんなにやれるんだと目を見張った。 森田さんは、1974年のある新聞記事をきっかけに、東京湾に面した谷津干潟という小さな干潟のごみひろい運動をひとりではじめた。ひとりで干潟に捨てられたごみをひろい、保護をうったえる看板をたて、ひとりで観察小屋をたてて観察日記をつけ、ひとりでPRツールをつくって保護の重要性を伝え回った。看板はいくらたてても撤去され、ひらっている横でごみを捨てられたり、地域のひとに馬鹿にされたり、ののしられたりもした。でも、だんだん仲間がつどってきて、野鳥ももどってきて、地域の土木会社や、大きな環境NGOや、役所も認めたり協力しはじめて、ラムサール条約に指定される国際的な保護湿地にまでなっていった。という実話。 読みやすく、引き込まれるような文体を通じて、彼の不器用さと努力とが伝わってくる。一般の本屋で見つからないことも多いので直接出版社に、購入を申し込むことをおすすめする。 http://www.ron-syobou.co.jp/ 明治維新の立て役者であり、日本の株式会社の走りをつくった人、商社という考え方を具現化した人、ひょうひょうと生きる正直者、日本ではじめて新婚旅行をした人であり、剣の達人でもある。ともかく憎めない大物、坂本竜馬が、自分の使命を認識し、活動をはじめ暗殺されるまでの間は、たったの5年。たったの5年間で日本をひっくりかえしてしまった男だ。激動の時代に生きる若者のエネルギーを感じて欲しい。「俺たちもやってやろう!」と意欲のわいてくる本だ。彼らの視点、行動力、権力に実質的に立ち向かう力を見ていると、妙に力がわいてくる。「生き急いでいる」と批判されてもいい、駆け抜けたくなる。ライバルは同じ時代にいるとは限らない。 成田空港では人の笑顔ではなく機械のアナウンスで迎えられたこと、日本のマンション(インドでは豪邸とか邸宅)という言葉のつかい方、料理をたべるときは「こころづくし」をいただくこと、飲みもしないのにはじめのビールをつきあったりすること、インドカレーを誤解されていることなどを、大まじめな体験記として書いてある。 シャルマさんはいう。「日本という国はすばらしい技術をもっている。しかし技術を進歩させる代償として、いろんなものを喪失してしまった。日本がすでに失ってしまったものを、わが国インドも失っていくのだろうか」と。そう、日本という国は、すでに大切なものを喪失してしまった国なのだ。僕たちは、これから、それをとりもどしていけるのだろうか? ============================お知らせ========================
2003年12月、絶版となりました 2007年01月、購入希望の方は、青木将幸ファシリテーター事務所までご連絡ください =========================================================== ●参加型のまちづくりや意志決定に関心ある人に、オススメの3部作● 『参加のデザイン道具箱』 『PART2 プロセスデザイン:事例とワークブック』 『PART3 ファシリテーショングラフィックとデザインゲーム』 発行:世田谷区都市整備公社 まちづくりセンター ![]() 1作目は、住民参加でまちづくりを行う際に注目されている「ワークショップ」とは何なのか、具体的にどんなワークショップの手法にはどんなものがあるのかを示している。 2作目は手法というより住民参加全体のプログラムのつくりかた、事業の事例、使えるワークシートなどを紹介している。 3作目は、参加者の意見がみるみるうちに図や文字となって整理されていくファシリテーショングラフィックの手法を紹介している。具体的にどのマーカーをどうつかうときれいに模造紙に字を書くことができるかなど、基礎テクニックとともに、しろうとが公園やまちづくりのプロセスに関わっていくデザインゲームの事例を紹介している。いろいろな人をまじえて、いっしょに計画づくりをする技術を身につけたい人にはオススメ。 書店にはなく、入手希望者は世田谷区都市整備公社・まちづくりセンターへ連絡を。 電話03-3411-6634 http://www.setagaya-udc.or.jp/machisen/ 三菱商事と三井物産は、人口で世界4位をほこるインドネシアよりも経済力があり、トヨタ自動車はイスラエルやギリシャよりも経済力がある。松下電器産業は、シンガポールやフィリピンより経済力がある。経済発展をつづけた20世紀で、企業は国家を越える力をもちつつある。 僕たちは、国家をコントロールする方法やルールを(弱いながらも)いくつか持っている。選挙をして意思表明をすることや、税金を納めている側としてのアカウンタビリティを求めることもできる。いま、企業の規模が拡大をつづけるなか、僕たちは企業に対しても社会的責任を求め、市民サイドのコントロール権を確立すべき時が来たようにおもわれる。そんななか、企業サイドの人にもわかりやすく、このようなデータと、社会的責任を果たす必要性、ならびに具体的な手法を説いたのがこの本だ。主にアメリカの企業の例が多いが、本質的に企業のあり方を考える上で、大変参考になる本である。 見せかけだけの市民参加に終わらせないように、骨太に攻めていくピリリとした薬のような本だ。このタイプの本で多いのが、著者自身が市民サイドに立っていなかったり、あまりNPOの現場を知らなかったりするのだが、世古さんは違う。これまでの地道な経験からの、肉声であり、かつ、現在も市民社会を担う人づくり・しくみづくりを手がけている正真正銘の「ほんまもん」である。姿勢を正して読みたいたい本だ。 たとえ人間が、どんなに技術を革新したとしても、僕たちの生命をささえる地球には限界があるんだということを、冷静に「トータルで」とらえることができるという点でオススメである。地球環境問題を考える際の必読書といえる。 冒頭の言葉は世界銀行の副総裁の言葉ではじまる「来世紀、紛争の火種となるのは水だろう」。 人間は水がないと、生きていけないのに、どうしてそれを所有したり、金持ちのものにしようとするのだろうか? 教育の役割とは何だろうか? 僕たちが受けてきた文部省教育とは、少し違った切り口でいどむ「異端な」30
人の教育者の現場をレポートした本。環境教育、ボランティア学習、国際理解教育、同和教育、フリースクールなどと、いろいろな冠をつけられて行われる未来への教育。ばらばらの分野のように見えるが、すべて読み終わったあとに感じるのは、どの分野にも共通する部分があるということだ。それは「感性をもち、自分の頭で考え、問題解決のために、自ら行動するひと」を育てるということだ。本来の教育とは、知識のみをつめこんで覚えさせるものではなく、その人のもつ「行動力・問題解決能力」を引き出していく作業なのだと思う。
そういう意味で、この30人の教育者たちを、この本ではファシリテーターとよんでいる。ファシリテーターとは、「引き出す人」という意味だ。未来へ向けた教育を考える上で、この30人の現場や息づかいを感じることができる本書は大変貴重な事例である。また、同時に、この30人の次をになう、若くてオリジナリティのある教育者の登場が望まれている。 ←Marky on the WEBトップへ |
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