AOKIWORKS 青木京 日々の記録
■ 森羅万象 ■■■

<更新: 2018年03月16日 3:10 pm

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■ 子宮の詩 ■■■
 

私は子宮です。

私の唯一の働きは収縮です。

収縮はエネルギーです。

 

今、私は妊娠して赤ちゃんを抱えています。

きれいな羊水をいっぱいに満たし、

その中に赤ちゃんを浮かべて育てています。

時々はかわいくてたまらず、

優しく収縮して抱きしめてしまいます。

しかしやがて赤ちゃんとの悲しい別れが来ます。

 

お産の時がくると、

私は赤ちゃんをこの世に送り出すために

収縮して子宮口を開きます。

そしていよいよ赤ちゃんが生まれる時には

収縮するたびに赤ちゃんの胸を圧迫して

呼吸運動を整えます。

 

私の不満は、

私の主人であるあなたが、

私に『陣痛』という名前をつけて

嫌な目で見ていることです。

私は何もあなたを苦しめるわけではありません。

むしろ私と一緒になって

赤ちゃんの誕生に力を貸してください。

いえ、そんなに難しいことではありません。

私が力いっぱい収縮したら

『あら、ご苦労さま。お願いね』と言って

心と身体をリラックスしてくれれば、

それで十分です。

そしてゆっくり息を吐いたり、

動きたいように動いてみてください。

それだけで私の仕事ははかどります。

 

まあ、妊娠中も時々は私に会いに来てください。

そして私が抱いている赤ちゃんに会ってくださいね。

私たちはよい仲間なのですから、

さわったり、なでたりしていただくと

私は本当にうれしいのです。

それではお産の時にまた会いましょう。

さようなら

 

九島璋二先生著
【安心できる はじめての妊娠と出産】から